概要
物流倉庫や製造現場では、多くの場合シフト制で業務が行われています。例えば、朝勤、昼勤、夜勤といった複数のシフトを組み合わせることで、長時間の操業や24時間稼働を実現しています。
しかし、実際にシフトを決める際には、
- どの時間帯に何人必要か
- 作業量に対して人員が足りているか
- シフト交代時の引き継ぎは問題ないか
- 特定の時間帯だけ作業が滞留していないか
といった問題を考慮する必要があります。
これまでは担当者の経験や勘によってシフトが決められることも多く、実際に運用してみて初めて問題が発覚するケースも少なくありませんでした。assimeeでは、時間帯別人員配置機能と実時間モードを組み合わせて利用することで、実際のカレンダーやシフトを反映したシミュレーションを行うことができます。
本記事では、シフト制で運営される物流倉庫を例に、人員配置を検討する方法を解説します。
モデル
今回用意したモデルは、物流倉庫に入庫した商品を仕分けし、出荷する工程を再現したものです。

倉庫の構成
入庫した商品は、
- ラインA
- ラインB
- ラインC
の3方向へランダムに仕分けされます。
その後、
- パレタイジング
- 出荷準備
- 出荷
が行われます。
作業グループとシフト設定
今回のモデルでは、以下の3つの作業グループを設定しています。
- 朝勤グループ
- 昼勤グループ
- 夜勤グループ
各グループは8時間勤務とし、A・B・Cの各ラインを巡回しながら出荷作業を担当します。現実の物流倉庫でも、固定配置ではなく、複数の作業エリアを巡回しながら作業するケースは珍しくありません。
シフト設定は24時間稼働を想定し、
- 朝勤
- 昼勤
- 夜勤
の3交代制で運用します。各グループは決められた時間帯のみ作業を行い、交代時には次のシフトへ業務が引き継がれます。assimeeでは下図のように時間帯別人員配置機能を利用することで、
- 作業員数
- 勤務時間
- 休憩時間
- シフト切替
などを柔軟に設定できます。

シミュレーション結果
今回は、6月7日から6月13日までの1週間を対象としてシミュレーションを行います。実時間モードを使用することで、実際のカレンダーに基づいた稼働を再現します。
結果の確認
シミュレーション結果は以下の通りです。



これを確認すると、
- 各シフトが設定された時間帯に稼働している
- シフト交代後も作業が継続している
- ラインA・B・Cへの作業割り当てが行われている
ことが分かります。また、商品の在庫推移など
- 時間帯ごとの処理量
- ラインごとの負荷
- 作業員の稼働状況
なども確認できます。
シフト計画の検証
実際の現場では、
- 朝は入荷が多い
- 夜は出荷が集中する
など、時間帯によって作業量が異なることがあります。シミュレーション結果から、
- どのシフトに負荷が集中しているか
- 人員が不足している時間帯はないか
- 交代時に仕掛品が滞留していないか
を確認できます。もし問題が見つかった場合は、
- シフト人数を増やす
- 作業の優先順位を変更する
- 巡回ルートを見直す
といった改善案を立案し、現場に影響しないシミュレーションで事前に試すことが可能です。
実時間モードのメリット
通常の離散シミュレーションでは、「480分稼働」のように単純な時間指定で評価することが一般的です。
一方、実時間モードでは、
- 曜日
- 日付
- 勤務時間
- 休憩時間
を考慮したシミュレーションを簡単に行うことが可能です。
そのため、「来週のシフトで本当に処理できるのか」という現場に近い検証を行うことができます。
まとめ
assimeeの時間帯別人員配置機能と実時間モードを活用することで、
- 朝勤・昼勤・夜勤のシフト管理
- 時間帯ごとの作業量の分析
- シフト間の引き継ぎ状況の確認
- 人員不足や過剰配置の検出
を簡単に行うことができます。今回のモデルでは比較的単純な物流倉庫を対象としましたが、実際には、
- 曜日による出荷量の変動
- 繁忙期・閑散期
- パートタイム勤務
- 残業や休日出勤
など、さらに複雑な条件が存在します。assimeeではこうした条件も柔軟に設定できるため、現場に即したシフト計画の立案が可能です。経験や勘だけでは把握しにくい人員配置の課題を可視化し、より効率的な倉庫運営や生産計画の実現につなげることができます。
assimeeでは、実際の製造プロセスをモデル化し、シミュレーションすることで、プロセスの見える化や潜在的な課題の洗い出しを行うことができます。製造プロセスのデジタル化や課題解決でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。