物流

フィジカルAIで異種搬送機を協調制御する物流モデルを検証する

概要

工場や物流倉庫では、AGV(無人搬送車)にトレーラーを牽引させ、複数のパレットやコンテナをまとめて搬送する「列車方式」が導入されることがあります。近年では、カメラや各種センサー、AIを活用して周囲の状況や貨物を認識しながら、自律的に搬送を行うフィジカルAIの活用も検討されています。

このようなフィジカルAIを列車方式の搬送に導入する場合、単にAGVを自律走行させるだけでなく、出荷場や加工エリアから出てきた貨物の状態や搬送先を認識し、どの貨物をどの順番で積み込むか、目的地でどの順番に積み下ろすかといった運用まで考える必要があります。また、フォークリフトや他の搬送機、人との連携も重要になります。

今回の記事では、フィジカルAIを活用したAGVとフォークリフトによる列車方式の搬送を想定し、積み込み順序や搬送タイミング、積み下ろし時間などの運用条件が、搬送効率や生産性にどのような影響を与えるのかをassimeeで事前に検証します。

モデル構成

今回のモデルは、以下の図のような構成となっています。

モデルのポイント

フォークリフト1による積み込み
  • フォークリフト1は2回に分けてコンテナを1つずつAGVへ搬送し、牽引列車へ積み込みます。
  • 各搬送は時間差で行われ、AGVは2つのコンテナが揃ってから出発します。
AGVによる移動
  • コンテナが2つ積まれた状態でAGVが発車。
  • 目的地(出荷前エリア)まで自律走行で移動します。
フォークリフト2による積み下ろし
  • 到着したコンテナは1つずつフォークリフト2で出荷エリアへ運搬されます。

シミュレーション結果

このモデルを480分(8時間)としてシミュレーションした結果は以下の通りです。

グラフの分析から以下のことが確認できました。

  • フォークリフト1が2回に分けてコンテナをAGVへ積んでいる
  • AGVは2つのコンテナが積まれた状態で出発しており、積み込み条件が適切に動作している
  • AGVの到着後、フォークリフト2がコンテナを1個ずつ順番に下ろして出荷エリアへ運んでいる
  • 各搬送のタイミングがズレることなく、想定通りの物流フローが再現されている

このように、積み込み2回→移動→積み下ろし2回という一連の工程がassimee上で視覚的に再現でき、列車方式のような複雑な搬送パターンも的確にシミュレーションできます。

まとめ

AGVの列車方式のように、「AGVは一度に複数の貨物を運ぶが、フォークリフトによる積み込みは順次、搬送は同時に行い、フォークリフトによる積み下ろしは順次」というフローは、現場ではよく見られる運用形態です。しかし、こうした運用は、単純なベルトコンベアモデルでは再現が難しく、工程ごとのタイミングや順序制御をモデリングするには柔軟なシミュレーションツールが必要です。

今回は以下のような設定により再現可能しました:

  • フォークリフトの搬送ループ(時間差搬送)
  • AGVの出発条件(複数貨物が揃ったタイミング)
  • 下流での順次取り出しと搬送(積み下ろし作業)

assimeeは現場での運用に即した詳細な搬送シナリオを設計・検証できるため、工数の見積もりやボトルネックの把握にも役立ちます。プロセスのデジタル化や課題解決でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。

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