概要
物流現場や生産現場では、社員やアルバイトを生産目標に合わせて適切に配置する必要があります。特に、日々の受注量や出荷量が変動する現場では、
- 「今日は何人必要か」
- 「来週の生産量に対して人員は足りるか」
- 「休日や休憩時間を考慮するとどれだけ生産できるか」
といった判断を、毎日あるいは毎週のように行う必要があります。しかし、こうした人員配置は、これまで担当者の経験や勘に頼って決められることが多く、結果として、
- 人員不足による出荷遅れ
- 人員過剰によるコスト増加
- 作業負荷の偏り
といった問題が発生することもありました。
今回は、assimeeの新機能である「実時間モード」を利用して、実際の勤務条件を考慮しながら作業員配置を検討する方法を解説します。
実時間モードでは、実際のカレンダーをベースに
- 休日
- 稼働時間
- 休憩時間
などを設定し、実際の勤務体系に近い形でシミュレーションを行うことができます。
モデル
今回用意したモデルは、以下のような物流倉庫を想定したシンプルなピッキングラインです。

モデルの構成
- 入荷した部品を品目ごとにピッキング
- ピッキング後、出荷工程へ搬送
- 出荷作業を行ってライン外へ搬出
という流れになっています。
このモデルで、ピッキング工程の作業人数を変えることで、生産量(出荷量)がどのように変化するかを確認し、人員配置を決めることを考えます。
実時間モードの設定
実時間モードの設定画面は以下の図の通りです。

設定条件は以下の通りです。
- 勤務期間 5月10日〜16日までの1週間
- 勤務日 月曜日〜金曜日
- 休日 土曜日と日曜日
- 勤務開始 9時
- 勤務終了 17時
- 昼休憩 12時〜13時
- 作業員数 部品A〜Cのピッキングに各2名
つまり、実際の現場と同じように、
- 休日は稼働しない
- 昼休憩中は作業停止
- 勤務時間外は生産しない
という条件でシミュレーションを行うことができます。
シミュレーション結果(作業員2名の場合)
1週間分のシミュレーションを実行すると、以下のような結果が得られました。

- 平日のみ生産が行われている
- 12時〜13時の休憩時間中は生産が停止
- 作業時間帯に合わせて出荷数が増加

また、ステータス推移を確認すると、
- 稼働時間と停止時間
- 作業員の待機状態
- ピッキング負荷
なども確認できます。この結果から、設定した勤務条件が正しく反映されていることがわかります。
作業員を4名に増やした場合
次に、作業員数を2名から4名へ変更して再度シミュレーションを行います。今回のモデルでは、ピッキング作業員数を2倍にすると、生産量も2倍に増加することが予想されます。
再シミュレーション結果
実際にシミュレーションを実行すると、以下の結果が得られました。

シミュレーション結果を確認すると生産数が増加していることが確認できました。
ただし、作業員を増やし続ければ無限に生産量が増えるわけではありません。例えば、
- 出荷能力
- 入荷能力
など別の工程が制約となる場合、人員を増やしても生産量は頭打ちになることが予想されます。今回の例では生産量は2倍にならず、1.7倍ほどとなりました。つまり、作業員数以外に生産量の増加を妨げている要因があることがわかります。
このように、実時間モードを用いたシミュレーションでは、「実際の勤務条件下で、どのような結果になるか」を具体的に確認することができます。
まとめ
今回のように、assimeeの新機能である実時間モードを活用することで、実際のカレンダーを使い、
- 休日
- 稼働時間
- 休憩時間
- 作業人数
- シフト
- 残業
など、さまざまな勤務条件を考慮したシミュレーションを行うことが可能です。これにより
- 適切な人員配置の検討
- 出荷目標達成のための人数見積もり
- 繁忙期の応援人数の算出
- 人件費と生産量のバランス評価
などを、経験や勘ではなく、定量的なデータを基に判断できるようになります。
このように、実際の現場に近い条件で人員計画を検証できることは、現代の物流・生産現場において非常に重要です。
assimeeでは、実際の製造プロセスをモデル化し、シミュレーションすることで、プロセスの見える化や潜在的な課題の洗い出しを行うことができます。製造プロセスのデジタル化や課題解決でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。