概要
今回は、生産の進捗に応じて一定量の材料を補充する方法について解説します。単一品目を継続して生産するラインでは、例えば「100個生産したらその分の材料を補充する」といった方法が一般的に採用されています。
この記事では、このような材料補充の過程をassimeeを使って再現し、シミュレーションを行う方法を解説します。
モデル
下図が今回作成したモデルとなります。
今回のシミュレーションでは、同一品目を継続的に組み立て生産するラインを想定しています。このラインでは、材料(部品)を人力で供給する仕組みを採用しています。また、ライン側の置き場には容量の制約があるため、大元の材料置き場から必要な数だけを継続的に供給する必要がある、という設定になっています。
このような場合、組立後に品目数をカウントできるようにし、上図のように一定数(ここでは60個)の生産が行われるたびに上流側に材料の発注を発行し、60個分の材料が供給されるようにモデルを作成しています。
シミュレーション
以下が今回のモデルのシミュレーション結果となります。シミュレーション時間は480分に設定しました。
生産推移を見ると、60分で60個の製品を継続的に生産していることがわかります。
009ラインAカウントでカウントした製品生産量(中)
009ラインAカウントで発行された発注書の発行数(右)
次に、使用する材料を一時保管する005ラインA用部品置き場(左図)を見ると、定期的に材料が入荷していることが確認できます。さらに、加工後の009ラインAカウントの情報を基に、生産量(中図)と発注書の発行数(右図)を確認すると製品が60個生産されるたびに発注書が1枚の割合で発行されていることがわかります。
まとめ
この記事では、生産ラインでの生産進捗に応じて材料を補充する方法について解説しました。
assimeeに用意されたプロセスカードをうまく組み合わせることで、実際の現場で使用されている生産ラインを簡単に再現したモデルを作成することができます。さらに、作成したモデルを使って即時にシミュレーションや最適化を行うことが可能です。これにより、既存の製造・物流プロセスの「見える化」や、新規プロセスの検討など、さまざまな業務で活用することができます。
assimeeでは、実際の製造プロセスをモデル化し、シミュレーションすることで、プロセスの見える化や潜在的な課題の洗い出しを行うことができます。製造プロセスのデジタル化や課題解決でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。