【上級編】生命保険契約業務のモデルを作成する

概要

今回の記事では生命保険の契約時の引受査定業務をサンプルにモデルを作成してみましょう。
*サンプルモデルなので実際の業務とは異なる場合があります。

今回のモデルは以下のようになります。大きく分けて保険契約の申込書の環境査定を行う部分、健康診断書と健康状態告知書を使った医務査定の結果を行う部分、両者の結果から保険契約の是非を判定する部分から成っています。特筆する点として、プロセスより上流側のプロセスにパーツを戻す、フィードバック機能が使用されています。これについては使用時に解説を行います。
また、意図的に1つのプロセスの処理時間を長くすることで、ボトルネックをあらかじめ仕込んだモデルとします。これにより、assimeeを使ったボトルネックの発見のやり方やボトルネック解消(処理時間の変更)による効果についての解説も行います。

モデルの作成

今回はモデルが大きいため、環境査定、医務査定、医務査定の下流側とフィードバック、審査の4つの部分に分けてモデルを作成して行きます。フィードバックの部分は上流部分のモデルが作成されていることが必要なため、医務査定と審査のブロックの間で設定を行っていきます。

STEP2 パラメーター図の作成

1.環境査定部分

上図のように書類ごとの処理の分岐から契約データの送信、機械や人による査定、査定結果の取り扱い部分から成ります。

1-1契約申し込み

入荷プロセス:
プロセス名を「顧客」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「申し込み手続き」へ変更

分岐先として3つの置き場プロセスを設置:

置き場プロセス:(環境査定、1-2契約書処理へ)
プロセス名を「契約者情報リスト」へ変更

置き場プロセス:(医務査定、2-1健康診断書処理側へ)
プロセス名を「健康診断書リスト」へ変更

置き場プロセス:(医務査定、2-2健康状態告知書処理側へ
プロセス名を「健康状態告知書リスト」へ変更

1-2契約書処理

契約書の環境査定を行います。査定は自動査定と人的査定に割り振られ行われます。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「契約者情報リスト」へ変更

作業プロセス:
プロセス名を「契約申込書データ送付」へ変更

置き場プロセス:
プロセス名を「契約申込書リスト」へ変更

検品プロセス:
プロセス名を「環境査定:機械判定」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「査定振分」へ変更

分岐先として2つの置き場プロセスを設置:

置き場プロセス:(自動査定側、1-3「自動査定用リスト」(自動査定側)側
プロセス名を「自動査定用リスト」へ変更

置き場プロセス:(手動査定側、1-4「手動査定用リスト」(手動査定側)側へ)
プロセス名を「手動査定用リスト」へ変更

1-3「自動査定用リスト」(自動査定側)側

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「自動査定用リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「環境査定:自動査定」へ変更

検品プロセス:
プロセス名を「査定結果」へ変更

置き場プロセス:
プロセス名を「環境査定済契約申込書リスト」へ変更

1-4「手動査定用リスト」(手動査定側)側

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「手動査定用リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「環境査定:人的査定」へ変更

検品プロセス:
プロセス名を「査定結果」へ変更

「査定結果」後、「環境査定済契約申込書リスト」へ合流

1-5合流後

査定通過書類と再提出書類に分けて処理を行います。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「環境査定済契約申込書リスト」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「査定結果振分」へ変更

分岐先として2つの置き場プロセスを設置:

置き場プロセス(査定通過書類、1-6「査定通過リスト」(査定通過書類)側へ):
プロセス名を「査定通過リスト」へ変更

置き場プロセス(再提出書類、1-7「再提出リスト」(再提出書類)側へ):
プロセス名を「再提出リスト」へ変更

1-6「査定通過リスト」(査定通過書類)側

査定結果の処理を行います。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「査定通過リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「環境査定結果通知」へ変更

組立プロセス:
プロセス名を「契約申請」へ変更

検品プロセス:
プロセス名を「契約審査」へ変更

1-7「再提出リスト」(再提出書類)側

再提出の為、「環境査定済契約申込書」を「契約申込書」へ加工プロセスで変更します。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「再提出リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「再提出手続き」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「再提出」へ変更
フィードバック用で分岐条件は設定せず、「申し込み手続き」への接続を後程設定

2.医務査定部分

上図のように医務査定部分は「申し込み手続き」から分岐した健康診断書と健康状態告知書の送信、機械や人による医務査定から成ります。査定結果の取り扱い部分はフィードバック部分と同時に次のブロックで取り扱います。

2-1健康診断書処理側

健康診断書のスキャンを行った後、データの入力を行うようプロセスを配置します。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「健康診断書リスト」へ変更

作業プロセス:
プロセス名を「健康診断書コピー・郵送」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「スキャナ入力」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「データ入力」へ変更

置き場プロセス:
プロセス名を「健康診断書リスト」へ変更

組立プロセス:
プロセス名を「医務査定」へ変更

2-2健康状態告知書処理側

健康状態告知書はデータ送信の処理を行います。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「健康状態告知書リスト」へ変更

作業プロセス:
プロセス名を「健康状態告知書データ送付」へ変更

置き場プロセス:
プロセス名を「健康状態告知リスト」へ変更
「医務査定」へ接続し、合流

2-3合流後

健康診断書(データ)と健康状態告知書を合わせて医務査定を行います。医務査定も環境査定と同様に自動査定と人的査定に振り分けます。

組立プロセス(再掲):
プロセス名を「医務査定」へ変更

検品プロセス:
プロセス名を「医務査定:機械判定」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「査定振分」へ変更

分岐先として2つの置き場プロセスを設置:

置き場プロセス(自動査定側、2-4「自動査定用リスト」(自動査定側)側へ):
プロセス名を「自動査定用リスト」へ変更

置き場プロセス(手動査定側、2-5「手動査定用リスト」(手動査定側)側へ):
プロセス名を「手動査定用リスト」へ変更

2-4「自動査定用リスト」(自動査定側)側

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「自動査定用リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「医務査定:機械査定」へ変更

検品プロセス:
プロセス名を「査定結果」へ変更

置き場プロセス:
プロセス名を「医療査定済リスト」へ変更

2-5「手動査定用リスト」(手動査定側)側

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「手動査定用リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「医務査定:人的査定」へ変更

検品プロセス:
プロセス名を「査定結果」へ変更
「医療査定済リスト」へ接続し合流

2-6合流後

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「医療査定済リスト」へ変更

以下は分岐プロセス「査定結果振分」へ接続しますが、詳細は次の節で解説します。

3.医務査定部分の最下流(査定結果の取り扱い)部分の構築とフィードバックの設定

上図のように、「医療査定済リスト」より先の査定結果の取り扱い部分とフィードバック部分を配置し設定します。査定結果は「査定通過リスト」と「再提出リスト」の2ルートに分岐し、それぞれフィードバックを利用して「査定通過リスト」側は「契約申請」へ、「再提出リスト」側は「申し込み手続き」へ接続します。

3-1査定結果振分

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「医療査定済リスト」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「査定結果振分」へ変更

分岐先として2つの置き場プロセスを設置:

置き場プロセス:(3-2「査定通過リスト」側へ)
プロセス名を「査定通過リスト」へ変更

置き場プロセス:(3-3「再提出リスト」側へ)
プロセス名を「再提出リスト」へ変更

3-2「査定通過リスト」側

査定結果の処理を行います。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「査定通過リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「医務査定結果通知」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「医務査定結果提出」へ変更
フィードバック用で分岐条件は設定せず、「契約申請」への接続は後程設定

3-3「再提出リスト」側

再提出の処理の為、「医務査定済申込書」を分解プロセスを使って「健康診断書」と「健康状態告知書」へ変更します。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「再提出リスト」へ変更

分解プロセス:
プロセス名を「再提出手続き」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「再提出」へ変更
フィードバック用で分岐条件は設定しない、接続は後程解説

*フィードバックの設定

今回のモデルでは以下の3つのフィードバックを設定する必要があります。

環境査定の「再提出」と医務査定の「再提出」:最上流の「申し込み手続き」への接続
「医務査定結果提出」:上流に位置している「契約申請」への接続

ここでは「再提出手続き」後の設定を例にフィードバックの設定方法を解説しつつ、設定しましょう。まず、フィードバックを作りたい「再提出手続き」の後に上図のように分岐プロセス「再提出」を配置します。

次に、分岐プロセスの「+」ボタンを押すと、下流に配置するプロセスの一覧と共に「既プロセスに接続」ボタンが表示されるのでこれをクリックします。

ボタンを押すと、接続可能なプロセスの一覧が表示されます。この時他のプロセスと異なり、分岐プロセスでは上流側のプロセスを選択することが可能です。

上流側のプロセスを選択するとフィードバックを意味する点線矢印が設置され、上流側にパーツを流すことが可能になります。
ここでは「申し込み手続き」を選択しパーツを最上流まで戻すことで、書類の再提出を実装しましょう。
*下流側の既プロセスに接続した場合は通常の実線矢印となります。
*接続先を間違えた場合は分岐プロセスに表示される解除ボタンで一旦削除してください。

上記と同様に以下の2つのフィードバックも設定します。

「再提出」:最上流の「申し込み手続き」への接続
「医務査定結果提出」:上流に位置している「契約申請」への接続

4.審査部分

上図のように、「契約申請」以降に査定書類の収集と契約審査、審査結果の提出部分のプロセスを配置し設定します。「審査結果振分」で「契約成立」と「契約不成立」の2つのルートへ分岐します。「契約成立」側に審査合格書類を分けて契約書を送付する処理、「契約不成立」側は契約不成立の処理を行います。

4-1契約審査

組立プロセス(再掲):
プロセス名を「契約申請」へ変更

検品プロセス:
プロセス名を「契約審査」へ変更

分岐プロセス:
プロセス名を「審査結果振分」へ変更

分岐先として2つの置き場プロセスを設置:

置き場プロセス:(4-2「契約成立リスト」側へ
プロセス名を「契約成立リスト」へ変更

置き場プロセス:4-3「不契約成立リスト」側へ
プロセス名を「契約不成立リスト」へ変更

4-2「契約成立リスト」側

成立した契約書類の処理を行います。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「契約成立リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「契約成立」へ変更

作業プロセス:
プロセス名を「連絡」へ変更

出荷プロセス:
プロセス名を「契約書送付」へ変更

4-3「不契約成立リスト」側

パーツ名を「審査落契約書」へ変更する処理を加工プロセスで行います。

置き場プロセス(再掲):
プロセス名を「契約不成立リスト」へ変更

加工プロセス:
プロセス名を「契約不成立」へ変更

出荷プロセス:
プロセス名を「契約不成立」へ変更

以上で配置は終了です。

STEP2 パラメーターの設定

特に断りのない限り、人数はデフォルト設定の1人と設定しています。

上図のようにプロセスカードを設置が終わったら、それぞれのプロセスカードにパラメーターを設定します。

1.環境査定部分

1-1契約申し込み

001顧客:
入荷品目を3つ設定

1つ目:入荷品目を「契約申込書」、間隔を「15分」、個数を「1個」と設定
2つ目:入荷品目を「健康診断書」、間隔を「15分」、個数を「1個」と設定
3つ目:入荷品目を「健康状態告知書」、間隔を「15分」、個数を「1個」と設定

002申し込み手続き:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定

分岐条件1:
 品目:契約申込書
 送り先:003契約者情報リスト
分岐条件2:
 品目:健康診断書
 送り先:031健康診断書リスト
分岐条件3:
 品目:健康状態告知書
 送り先:053健康状態告知書リスト

1-2契約書処理

003契約者情報リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

004契約申込書データ送付:
1回あたりの処理時間を「1分」、
対象品目を「契約申込書」、個数を「1個」と設定

005置き場:
容量を「1000個」と設定

006環境査定:機械判定:
1回あたりの処理時間を「1分」、設定不良品率を「30%」と設定

007査定振分:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定

分岐条件1:
 品目:正常:契約申込書
 送り先:008自動査定用リスト
分岐条件2:
 品目:不良:契約申込書
 送り先:028手動査定用リスト

1-3「008自動査定用リスト」(自動査定側)側

008自動査定用リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

009環境査定:自動査定:
1回あたりの処理時間を「1分」
対象品目を「契約申込書」、個数を「1個」、
出力品目を「環境査定済契約申込書」、個数を「1個」と設定

010査定結果:
1回あたりの処理時間を「1分」、不良品率を「30%」

011環境査定済契約申込書リスト:
容量を「1000個」と設定

1-4「028手動査定用リスト」(手動査定側)側

028手動査定用リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

029環境査定:人的査定:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「契約申込書」、個数を「1個」、
出力品目を「環境査定済契約申込書」、個数を「1個」と設定

030査定結果:
1回あたりの処理時間を「1分」、不良品率を「30%」と設定、
「011環境査定済契約申込書リスト」へ合流

1-5合流後

011環境査定済契約申込書リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

012査定結果振分
1回あたりの処理時間を「1分」と設定、

分岐条件1:
 品目:正常:環境査定済契約
 送り先:013査定通過リスト
条件2:
 品目:不良:環境査定済契約
 送り先:025再提出リスト

1-6「013査定通過リスト」(査定通過書類)側

013査定通過リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

014環境査定結果通知:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「環境査定済契約申込書」、個数を「1個」、
出力品目を「環境査定結果」、個数を「1個」と設定

015契約申請:(医務査定側を設定後に設定、後述)
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目1つ目:「環境査定結果」、個数を「1個」、
対象品目2つ目:「医務査定結果」、個数を「1個」、
出力品目を「契約書類」、個数を「1個」と設定

016契約審査:(医務査定側を設定後に設定、後述)
1回あたりの処理時間を「1分」、不良品率を「20%」と設定

1-7「025再提出リスト」(再提出書類)側

再提出の為、「環境査定済契約申込書」を「契約申込書」へ変更します。

025再提出リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

026再提出手続き:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「環境査定済契約申込書」、個数を「1個」、
出力品目を「契約申込書」、個数を「1個」と設定

027再提出:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定

2.医務査定部分

2-1健康診断書処理側

今回、ボトルネックになり易い健康診断書のデータ入力を再現する加工プロセス「034データ入力」の処理時間を「10分」と意図して長くし、後程、処理時間変更の効果を考察します。

031健康診断書リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

032健康診断書コピー・郵送:
1回あたりの処理時間を「10分」と設定、
対象品目を「健康診断書」、個数を「1個」と設定

033スキャナ入力:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「健康診断書」、個数を「1個」、
出力品目を「健康診断書(画像)」、個数を「1個」と設定

034データ入力:
1回あたりの処理時間を「20分」と設定
対象品目を「健康診断書(画像)」、個数を「1個」、
出力品目を「健康診断書(データ)」、個数を「1個」と設定

035健康診断書リスト:
容量を「1000個」と設定

036医務査定:(健康状態告知書側の設定後に設定、後述)
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目1つ目:「健康診断書(データ)」、個数を「1個」、
対象品目2つ目:「健康状態告知書」、個数を「1個」、
出力品目を「医務査定申込書」、個数を「1個」と設定

2-2健康状態告知書処理側

健康状態告知書はデータ送信の処理を行います。

053健康状態告知書リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

054健康状態告知書データ送付:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定、
対象品目を「健康状態告知書」、個数を「1個」と設定

055健康状態告知リスト:
健康状態告知リスト容量を「1000個」と設定
「036医務査定」へ接続し、合流

2-3合流後

036医務査定(再掲):
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目1つ目:「健康診断書(データ)」、個数を「1個」、
対象品目2つ目:「健康状態告知書」、個数を「1個」、
出力品目を「医務査定申込書」、個数を「1個」と設定

037医務査定:機械判定:
1回あたりの処理時間を「1分」、不良品率を「30%」と設定

038査定振分:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定

分岐条件1:
 品目:正常:医務査定申込書
 送り先:039自動査定用リスト
分岐条件2:
 品目:不良:医務査定申込書
 送り先:050手動査定用リスト

2-4「039自動査定用リスト」(自動査定側)側

039自動査定用リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

040医務査定:機械査定:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「医務査定申込書」、個数を「1個」、
出力品目を「医務査定済申込書」、個数を「1個」と設定

041査定結果:
1回あたりの処理時間を「1分」、不良品率を「30%」と設定

042医療査定済リスト:
容量を「1000個」と設定

2-5「050手動査定用リスト」(手動査定側)側

050手動査定用リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

051医務査定:人的査定:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「医務査定申込書」、個数を「1個」、
出力品目を「医務査定済申込書」、個数を「1個」と設定

052査定結果:
1回あたりの処理時間を「1分」、不良品率を「30%」と設定
「042医療査定済リスト」へ接続し合流

2-6合流後

042医療査定済リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

3.医務査定部分の最下流(査定結果の取り扱い)部分の構築とフィードバックの設定

3-1査定結果振分

042医療査定済リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

043査定結果振分:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定

分岐条件1:
 品目:正常:医務査定済申込書
 送り先:044査定通過リスト
分岐条件2:
 品目:不良:医務査定済申込書
 送り先:047再提出リスト

3-2「044査定通過リスト」側

044査定通過リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

045医務査定結果通知:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「医務査定済申込書」、個数を「1個」、
出力品目を「医務査定結果」、個数を「1個」と設定

046医務査定結果提出:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定、

3-3「047再提出リスト」側

047再提出リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

048再提出手続き:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「医務査定済申込書」、個数を「1個」、
出力品目1つ目:名称を「健康診断書」、個数を「1個」と設定
出力品目2つ目:名称を「健康状態告知書」、個数を「1個」と設定

049再提出:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定

4.審査部分

4-1契約審査

015契約申請(再掲):
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目1つ目:「環境査定結果」、個数を「1個」、
対象品目2つ目:「医務査定結果」、個数を「1個」、
出力品目を「契約書類」、個数を「1個」と設定

016契約審査(再掲):
1回あたりの処理時間を「1分」、不良品率を「20%」と設定

017審査結果振分:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定

分岐条件1:
 品目:正常:契約書類
 送り先:018契約成立リスト
分岐条件2:
 品目:不良:契約書類
 送り先:022契約不成立リスト

4-2「018契約成立リスト」側

018契約成立リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

019契約成立:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「契約書類」、個数を「1個」、
出力品目を「成約済契約書」、個数を「1個」と設定

020連絡:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定、
対象品目を「成約済契約書」、個数を「1個」と設定

021契約書送付:
特に変更なし

4-3「022不契約成立リスト」側

022契約不成立リスト(再掲):
容量を「1000個」と設定

023契約不成立:
1回あたりの処理時間を「1分」と設定
対象品目を「契約書類」、個数を「1個」、
出力品目を「審査落契約書」、個数を「1個」と設定

024契約不成立:
特に変更なし

シミュレーション結果

今回はフィードバックを複数含むやや複雑なモデルとなりましたが、プロセスの配置と設定が行われていれば、ダッシュボードから「累積生産推移」、「生産推移」、「生産数」、「ライン別生産数」を選ぶと以下のようなシミュレーション結果が表示されます。今回はシミュレーション時間を8時間に相当する480分としています。
*検品プロセスでの不良品発生には乱数を使用しているため、シミュレーション結果が必ずしも下図とぴったり一致しないことに注意してください。

ボトルネックの発見のために下流から分析を行います。まず、環境査定と医務査定の2つの結果を使う「015契約申請」のアイテム数推移(下図)を見てみます。これによると環境査定結果の数は医務査定の結果より多いこと、契約書類の数が医務査定の結果の数に重なっていることが分かります。環境査定結果の処理能力は現状では余裕があるものの、医務査定の数に契約書類の数が依存していることから医務査定のプロセスがボトルネックになっていることが分かります。

次に医務査定を構成する、健康診断書と健康状態告知書のアイテム数をそれぞれ「035健康診断書リスト」と「055健康状態告知書リスト」の在庫数から調べ、どちらの処理がボトルネックになっているかを調べます。
*「015契約申請」の場合と異なり、組立プロセス「036医務査定」の前には置き場があります。この場合、組立処理に必要な分を毎回置き場へ取りに行く形で処理されるので、組立プロセスではなくその前に置かれている置き場のアイテム数を見に行く必要があります。

上図が健康診断書のアイテム数と健康状態告知書のアイテム数となります。これを見ると健康状態告知書の在庫の方が健康診断書より多くなっています。契約審査には健康状態告知書と健康診断書が1つ必要なため、健康診断書の処理の遅さがボトルネックになっていることが分かります。そこで、「034データ入力」の処理時間を20分から1分へ変更して再度シミュレーションを行い、差を見てみましょう。

上図が、処理時間を変更して再度シミュレーションを行った結果となります。ボトルネックになっていた健康診断書のデータ入力の処理時間を短く変更したことで、処理ができる健康診断書の数が健康状態告知書と同じくらいまで増加しました。これにより、健康状態告知リストの在庫数が減少し、医務査定の結果が増えることで、処理できた契約書の総数(成約済契約書+審査落契約書)が13から27まで増加したことが分かります。このようにassimeeでシミュレーションを行うことで、プロセスのボトルネックを見つけ対策を打つことで、全体の処理効率の向上を図ることができます。

まとめ

今回は生命保険の契約査定業務をサンプルにモデルを作成しました。このようにassimeeでは、多彩なプロセスカードを使うことで、物流ラインや製造ラインだけでなく様々なプロセスを対象にモデルを作成することができます。また。assimeeを使うことで、ボトルネックを発見し業務プロセスの効率化を行うことや業務プロセスのDX化を手軽に何時でもどこでもPC上で行うことが可能となります。