概要
製造業や物流業では、在庫量を基準に設備や搬送を制御することがよくあります。例えば、
- 部品在庫が少なくなったら倉庫から補充する
- 製品在庫が一定数以下になったら生産を開始する
- 製品在庫が一定数以上になったら出荷する
- 在庫が満杯になったら設備を停止する
といった運用です。このような仕組みを導入することで、
- 在庫不足による生産停止
- 過剰在庫による保管スペースの圧迫
- 不要な生産
を防ぐことができます。また、あらかじめ条件が決まっていることで現場の混乱を避けることができます。
しかし実際の現場では、「在庫数を閾値としてどれが最適なのか」を決めることは簡単ではありません。
そこで今回は、assimeeの情報機能を利用して、
- 在庫量を監視する
- 一定条件を満たしたら設備を動かす
- 部品を自動補充する
という仕組みを再現し、その動作を確する方法を解説します。
モデル
今回用意したモデルは、物流倉庫と加工ラインを組み合わせたシンプルなモデルです。

倉庫へ入庫した商品は、
- ラインA
- ラインB
- ラインC
の3方向へランダムに振り分けられます。各ラインでは加工が行われ、完成品として出荷されます。
制御条件
今回のモデルでは、置き場の在庫数を監視しながら設備を制御します。設定条件は以下の通りです。
1 部品在庫
各ラインで加工に使う部品在庫が10個以下になった場合 → 倉庫から自動で補充を実施
2 製品在庫
各ラインで製品在庫が50個以下になった場合 → 生産設備を稼働
このように、在庫数をトリガーとして情報を発信し、設備や搬送を制御する構成となっています。
シミュレーション結果
今回は960分(16時間)のシミュレーションを実施します。シミュレーション結果を確認すると以下の通りです。



シミュレーション結果と在庫量の変化から以下のことがわかります。
部品補充
部品在庫が減少すると、設定した閾値である10個を下回ったタイミングで補充指示が発行されます。その結果、倉庫から必要な部品が供給され、生産ラインへの部品供給が継続されます。
生産設備の起動
製品在庫が減少すると、製品在庫数が50個以下になったタイミングで生産設備が稼働して在庫が増え始めます。これにより、必要な数量だけが生産され、過剰生産を防ぐことができます。
在庫量の変化
在庫推移を確認すると、
- 部品在庫が減少
- 閾値到達で補充
- 再び減少
というサイクルが繰り返されていることが分かります。また、
- 製品在庫が減少
- 生産設備が起動
- 在庫が回復
という動作も確認できます。これらの結果から、設定した在庫ルールに従ってラインが適切に制御されていることが分かります
まとめ
今回のモデルは単純な例ですが、assimeeではさらに複雑な制御も可能です。
例えば、
- 部品ごとに異なる補充基準を設定する
- 製品ごとに生産開始条件を変える
- 複数倉庫間で在庫を移動する
- 出荷量に応じて生産量を変更する
- 曜日や時間帯によって制御条件を変える
といった運用も再現できます。
実際の工場や物流倉庫で行われている運用ルールを、そのままモデルへ反映することが可能です。
在庫量を適切にコントロールすることは、生産効率の向上だけでなく、在庫コストの削減や納期遵守にもつながります。assimeeを活用することで、こうした現場の運用ルールを事前にシミュレーションし、最適な生産計画を立案することができます。
assimeeでは、実際の製造プロセスをモデル化し、シミュレーションすることで、プロセスの見える化や潜在的な課題の洗い出しを行うことができます。製造プロセスのデジタル化や課題解決でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。