グリーンウォッシュ（Greenwashing）とは、英語で「ごまかす」「欠点を隠して良く見せる」という意味の「ホワイトウォッシュ」と「グリーン」を組み合わせて作られた造語です。企業や団体が環境に配慮しているように見せかけながら、実際には実効的な取り組みを行っていないことを指します。特に、カーボンニュートラル（温室効果ガス排出量の実質ゼロ化）をアピールする際に、表面的な環境対策を強調し、実態の排出量削減が伴わないケースが問題視されています。
カーボンニュートラルにおけるグリーンウォッシュの例としては以下のような事例が挙げられます。
- 不透明なカーボンオフセット：排出削減の実績が不確かなカーボンクレジットの購入のみでカーボンニュートラルを達成したと主張。
- 誇張された環境アピール：実際にはCO2削減効果が限定的である取り組みを、過度にPR。
- 不完全なデータの利用：都合の良いデータのみを強調し、全体の排出量を正しく報告しない。
グリーンウォッシュは消費者や投資家を誤解させるだけでなく、本来の脱炭素化への取り組みが遅れるリスクがあります。企業や団体が、信頼性の低いカーボンクレジットを利用することはグリーンウォッシュとみなされ、信頼性低下や規制強化による罰則リスクが懸念されます。