生成AI(LLM)機能の解説

概要

今回の記事では、assimeeに新たに追加された生成AI(LLM)によるモデル作成機能とボトルネック推定機能について解説します。これまでは人が手作業で行っていたモデルの構築作業を、自然言語でのやり取りのみでAIに任せることが可能となり、作業の迅速化やモデル作成・シミュレーション結果の分析精度の平準化が実現できます。この新機能により、経験や専門知識がなくても、高品質なモデルを効率的に作成できるようになります。

モデルの自動構築

生成AI(LLM)を使用するには、通常通り新しいモデルの作成から始めます。モデルの作成画面(STEP1 プロセス図の作成)で、右上にAIとのチャット用のプロンプトが表示されています。これをクリックすると、チャット入力画面が表示され、生成AIと対話しながらモデルを作成することができます。この機能により、自然言語での指示を通じて、より効率的にモデルを構築することが可能になります。

ここでは

入荷→置き場→組立→検品→出荷

のようなモデルを作成することを考えます。モデルを作成するために以下のようにプロンプトに入力してみましょう。

「部品の入荷直後に部品を置く置き場があり、その部品を使って組立作業を行い、製品にする、 検品後に出荷するモデルを作ってください。」

入力が終わったら送信ボタンを押してください。自動的にモデルが構築されます。

モデルが作成されました。今回は単純なモデルであることもあり、無事に思い通りのモデルを作成することが出来ました。

なお、チャットには出来るだけ正確にモデルを解説することで、正確さが向上します。例えば、上記のプロンプトで「その部品を使って組立作業を行い、製品にする検品後・・・」と入力しましたが、「その部品を使って組立作業を行い、検品後・・・」とすると、希望している組立プロセスが作業プロセスで構築されたりするので、注意してください。

自動構築後、モデルに修正を加えたり、通常通りパラメーターを設定することで、シミュレーションを行うことが出来ます。このように自動構築機能を上手に使うことで、モデル構築作業を効率化することが可能です。

ボトルネックの推定

次に、生成AI(LLM)によるボトルネックの推定機能を解説します。この機能は、シミュレーションを完了したモデルに対して、ボトルネックの推定を行うものです。シミュレーションを実行すると、以下のようなダッシュボード画面が表示されます。また、各グラフの右上には、生成AI(LLM)によるグラフの解説ボタン(吹き出し型)が追加されており、グラフの内容を理解するのに役立ちます。この機能により、ボトルネックの特定と分析がより直感的に行えるようになります。

ボトルネック推定というタブが実装されており、これをクリックすることでシミュレーション結果に基づいたボトルネックの推定が開始されます。今回は機能の分かりやすい解説のために、大きなボトルネックが既に設定されたモデルを使用しています。この機能により、シミュレーション結果から自動的にボトルネックを特定し、分析を簡便に行うことができます。

AIによるシミュレーション結果の分析が行われ、占有率が大きい置き場や稼働率が高い組立プロセスがボトルネックとして推定されました。この時、画面の下側には分析内容に関連したグラフが自動的に表示されるため、視覚的に状況を把握することができます。この機能を活用することで、これまでのように専門的な分析ノウハウが作業者に求められたボトルネック推定を自動で行うことができ、業務の効率化につながります。

まとめ

今回の記事では、新たにassimeeに実装された生成AI(LLM)を用いたモデルの自動構築機能と、シミュレーション結果に基づいたボトルネック推定機能について簡単に解説しました。この機能により、自然言語でのやり取りのみで生産ラインのシミュレーションモデルの作成や分析が可能となり、生産現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現できます。これにより、従来は専門知識や手作業が必要だったプロセスが簡略化され、効率的な生産ラインの最適化が期待できます。

assimeeでは、実際の製造プロセスをモデル化し、シミュレーションすることで、プロセスの見える化や潜在的な課題の洗い出しを行うことができます。製造プロセスのデジタル化や課題解決でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。

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