ムリ・ムダ・ムラ(3M)とは、製造業やサービス業などの現場改善活動において排除すべき代表的な3つの非効率要素を指します。これはトヨタ生産方式をはじめとする現場改善の基本概念として広く知られています。
- ムリ(無理)は、人や設備に対して過剰な負荷をかけること。作業者にとって体力的・精神的にきつい作業や、人員不足、設備へのオーバースペックな要求が該当し、故障や事故、品質不良の原因になります。
- ムダ(無駄)は、価値を生まない不要な作業や動き、作業負荷が不足している状態のこと。例えば、在庫の過剰、余分な運搬、スキル持ちに単純作業を行わせていることなどが代表例で、これらを解消することで効率向上が期待できます。
- ムラ(斑)は、作業のバラつきや不均一さを意味し、ムリやムダが混在する状態、つまり工程間の負荷の偏りがある状態となります。ムラがあると、全体の流れが乱れ、生産性が下がる要因となります。
これらを見える化し、改善の対象として捉えることは、継続的な現場改善(カイゼン)活動の第一歩です。ムリ・ムダ・ムラを削減することで、安全性の向上、品質の安定、コストの低減を実現できます。