導入事例

assimeeの導入事例と、お客様の声を紹介します。 工程改善や自動化投資、人員配置の検討において、どのようにシミュレーションが活用されたのかをご覧いただけます。

シミュレーションで工程の課題を可視化

小林製薬株式会社 × assimee 調剤工程のシミュレーション検証事例

調剤工程の合理化検討において、リードタイムだけでは見えなかった“人の負荷”。 小林製薬株式会社様では、グループ会社横断の生産技術支援部門が中心となり、 離散解析シミュレーター assimee を活用した新しい工程検証に取り組みました。
  • 課題

    リードタイムや設備稼働率だけでは、作業者にかかる負荷が見えにくい

  • 検証

    調剤から混合までをモデル化し、設備だけでなく人の動きも含めて比較

  • 効果

    「速さ」だけでなく「続く工程」を選ぶための判断材料を可視化

  • 展開

    ライン立ち上げ、人員配置、自動化投資の検討への活用を期待

インタビュー

現場と本社をつなぐ立場でプロジェクトを推進された、ご担当社様にお話を伺いました。

全工場を支援する立場から見た、工程検討の課題

―― 業務内容について教えてください。

小林製薬株式会社は、一般用医薬品、医薬部外品、日用品、衛生用品などを幅広く展開する製造販売企業です。

主要製品の製造については、グループ会社の工場で製造しており、製品の種類が多いことから、 製造方式は多岐にわたっています。

―― 業務内容について教えてください。

製造本部の生産技術系部門に所属しております。 特定の工場を専任で支援するのではなく、プロジェクトごとに様々な工場の生産技術職の支援を行っております。

ライン立ち上げや設備更新時の検討支援、工程設計の考え方の整理など、各工場と関わることが多いです。

―― 今回、とある工場の調剤工程を対象に検証を行った背景は何だったのでしょうか。

今回の対象の工場では人が携わる工程が多く、繁忙期の生産を安定して回すために、 調剤工程の合理化がテーマになっていました。

自動化設備の活用も含めた工程の見直しに向けて、いくつかの案を比較検討していたのですが、 人員を削減した場合に工程が安定して回り続けるのか、特定の人に負荷が集中しないかといった点が、 従来の検討方法では判断しきれませんでした。

「リードタイムが短い=良い工程」ではない

―― 従来の検討では、どのような点が見えにくかったのでしょうか。

これまではどうしても、1バッチあたりのリードタイム、設備の稼働率といった結果の数字が中心でした。

ただ、それだけでは「その数字を支えている人が、どれだけ無理をしているか」までは見えません。

たとえば、理論上は設備が止まらなくても、実際には「1人が休憩も取れない状況」になっている、 ということもあり得ます。

assimee 導入で変わった“見え方”

―― assimee を使った検証では、どのようなことが可能になりましたか。

一番大きかったのは、作業者ごとの作業密度を時系列で可視化できたことです。

調剤から混合までの工程をモデル化して、設備だけでなく「人」の動きも含めてシミュレーションしました。

すると、自動化案ごとの作業員の負荷の差が、一目で分かる形で出てきました。

2つの自動化案を「人の視点」で比較

―― 今回は2つの自動化案を比較されたそうですね。

はい。ひとつは大きく省人化を想定した案、もうひとつは部分的な省人化にとどめる案です。

前者は、リードタイムが短い、設備稼働率も高いという試算結果が得られた一方で、 assimee で作業チャートを見ると、特定の作業者の稼働が非常に高く 「トラブルが起きたら一気に止まるリスクがある」ことが分かりました。

―― 数値だけを見ると、判断を誤る可能性もあった、と。

その通りです。

もしシミュレーションがなければ、数値上は優れているため前者案で検討が進んでいた可能性があります。

しかし実際には、安定して回し続けられるか、将来の改善余地があるか、という点を考えると、 少し余裕を持たせた案のほうが、現場運用の観点では、より適している可能性があると考えられました。

全社展開を考える立場だからこそ得られた気づき

―― 全工場を支援される立場ですが、今回の検証は他工場にも活かせそうでしょうか。

非常に活かせると思います。

特に感じたのは、「省人化=正解」ではない、ということを数字で示せる点です。

各工場でも同じように、人を減らしたい、設備を入れたいという話はよく出ます。

そのときに、assimee のようなツールがあれば、 感覚ではなく、共通のデータをもとに比較検討ができるようになります。

今後期待する assimee の役割

―― 今後、assimee をどのように活用していきたいとお考えですか。

単発の検証ツールというより、工程設計の「標準プロセス」に組み込みたいと考えています。

ライン立ち上げ時、人員配置の検討、自動化投資の検討、こういった場面で、 「まず一度シミュレーションしてみよう」という文化を作りたいですね。

お客様の声

―― 最後に、今回の取り組みを一言で表すと?

「速さ」よりも「続く工程」を選ぶための材料を、検討段階で揃えられたことだと思います。

現場が無理をしない、それでいて生産性も落とさないように施策を検討する。 そのバランスを考えるうえで、assimee は非常に有効でした。

まとめ

本事例では、小林製薬株式会社様における調剤工程の合理化検討において、 assimee を活用し、リードタイムや設備稼働率だけでは把握しきれなかった 「作業者の負荷」を含めた検証が行われました。

事例の時には特定工程における検討での活用を中心としていますが、 今後は人員配置の検討や工場内物流の改善など、他領域への展開も視野に入れながら、 より広い範囲での活用が期待されています。 将来的には、工場全体、さらには組織横断での意思決定を支える基盤として活用されることで、 より高い生産性と安定した現場運用の両立につながることが見込まれます。

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